【ベンチャー支援の現場から】三菱地所、ゼロワンブースターと協業

東京・丸の内エリアのオフィスビル。訪れる人の利便性向上もプログラムの狙いだ
東京・丸の内エリアのオフィスビル。訪れる人の利便性向上もプログラムの狙いだ【拡大】

 ■既存事業強化へビジネス案募集

 「街から起こすイノベーション」というスローガンを掲げ、三菱地所がアクセラレータープログラムを始動した。事業創出支援を専門に行うゼロワンブースター(東京都港区)と組み、ベンチャー企業からの提案を募るもので、国内の総合不動産会社としては初めての取り組み。「ビジネスモデルがプラットフォームになりうるような企業との協業を目指す」(浅見あゆみ・新事業創造部主事)考えだ。

 三菱地所は「500Startups」という米ベンチャーキャピタルファンドへの出資などを通じて、国内外のベンチャーとの接点を持つ。また、フィンテック拠点の「FINOLAB(フィノラボ)」を運営するなど、ベンチャー支援施設の整備にも力を入れている。こうした中、「ベンチャー企業との接点の部分を拡大するにはベンチャーがわれわれにアプローチしてくるような、オープンイノベーション化が不可欠」(浅見氏)という考えを踏まえ、今回のプログラムとして結実した。

 具体的には応募企業の中から書類・面接選考を経た上で10社程度に絞り込み、ビジネスプランコンテストを実施。短いプレゼンテーションや質疑応答を踏まえ、最終的には5社程度を選抜する。それらのベンチャーは専門知識を備えた人材によって多様なメンタリングを受けられる、共創支援期間に入る。その期間中は三菱地所の施設を利用できる権利を与え、18年3月に成果発表会を行う。

 プログラムの目的の一つが、既存事業の強化だ。三菱地所は世界有数のビジネス拠点である東京・丸の内エリアを中心に不動産事業を展開しているが、店舗などの混雑状況の見える化を図ることで、街を訪れた人の利便性が高まるようにする。生活利便性の向上や不動産取引の効率化といった、プラットフォームの追求も課題だ。

 また、同エリアには日本を代表する企業がテナントとして集積する。三菱地所が媒介役となって、プログラムに参加したベンチャーと大企業のマッチングが進む可能性もある。

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