業績が悪化している中小型液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)は31日、経営再建策を9日に公表すると発表した。東入来信博会長らが東京都内で記者会見する。国内外の工場再編や、数百人規模の希望退職募集を検討しており、具体策を打ち出す見通し。2017年4~6月期連結決算も同時に発表する。
生産拠点の閉鎖・休止対象には中国・江蘇省の工場に加え、石川県の能美工場(能美市)や石川工場(川北町)が取り沙汰される。能美工場は需要拡大が見込める車載向け生産ラインがなく、相対的に環境が厳しい。
再建策を前提に、みずほ銀行など主力銀行3行は1100億円の融資枠設定を計画。JDI筆頭株主の政府系ファンドの産業革新機構が公的な信用力で返済を保証する。
JDIはスマートフォン向け液晶パネルの市況悪化などで、連結純損益が17年3月期まで3年連続の赤字に陥った。