□ホールマーケティングコンサルタントLOGOSプロジェクト上級研究員・岸本正一
■パチンコを「オワコン」にしないために
「パチンコはオワコンなのか」というネット上の書き込みを先日、目にすることがあった。「オワコン」とは「終わったコンテンツ」のことを意味するネットスラングで、ブームが去って時代遅れになったサービスや各種コンテンツに対して用いられる。
さて、パチンコは、本当に「オワコン」なのだろうか。遊技参加人口の減少傾向を見ていると、あたかもそれが真実のように錯覚しがちだが、筆者はパチンコの魅力低下だけが理由で参加人口が減っているとは考えていない。
高齢化や将来不安が増大している現代社会においては、国民生活におけるさまざまな価値観が明らかに変化している。将来に備えて無駄な遊びをやめ、マイカーローンや住宅ローンを組みたがらない働く世代も増えている。
このような価値観の社会では、合理性をウリにする一部のサービスが普及する。具体的には「カーシェアリング」やスマホの「無料ゲームアプリ」など。「使いたいときだけ安く(あるいは無料で)使える」という点で、ローンを組んだり、機器やソフトを購入するリスクがないため、多くの消費者にこれらは支持されている。