【遊技産業の視点 Weekly View】カジノを含めた外国人観光客誘致 (1/2ページ)


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 □シークエンス取締役、LOGOSインテリジェンスフェロー・木村和史

 マレーシアの首都、クアラルンプールは、マレー半島の南部に位置し、近年は東南アジアを代表する近代都市として発展を遂げている。そんなクアラルンプールから車で北へ1時間ほど走った標高1700メートルの高原に、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)「ゲンティン・ハイランド」がある。同施設は「マレーシアのラスベガス」と呼ばれ、五つ星ホテルを含む6つのホテル、ゴルフ場、テーマパーク、国際会議場などと、マレーシアでは唯一の政府公認カジノ「カジノ・デ・ゲンティン」で構成されている。

 マレーシアでは1953年に一般賭博施設法が成立した。これによると賭博行為は厳格な取り締まりの対象ではあるが、政府が認める賭博施設に限りマレーシア人も外国人も、その入場が認められており、行政もハンドリングの余地を残していた。そんな中、華僑を創業者とするレジャー企業のゲンティン・グループが前述の大型リゾート施設を建設中に、財務省より同施設に対しゲーミングカジノの免許を特例的に与えることが決まった。これによりゲンティン・ハイランドはIRとして1971年にオープンするのだが、その後、マレーシアでは永きにわたりカジノ施設の許可は下りていない。

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