□ホールマーケティングコンサルタント、LOGOSプロジェクト上級研究員・岸本正一
最近、とある小さな地域密着型パチンコホールでペット用景品を取りそろえたところ、予想を超える反響があり、景品の品薄状態が続いている。一般社団法人ペットフード協会が公開している2016年の全国犬猫飼育実態調査結果によると、犬猫の推計飼育頭数全国合計は1972万5000頭。なんと2000万頭近くのペットが全国で飼育されているわけだが、それを飼育する人たちも相応に存在していることになる。
飼育者の比率は50、60代が他の年代よりもやや高く、プレーヤーの高齢化が進行する地域密着型パチンコホールの主たる客層と符合する。従って、このような店舗において、プレーヤーが自宅で飼育するペットのために景品を持ち帰るという行為が多くなるのも当然といえる。
パチンコホールの景品は、その上限金額が定められていることから過度に高価なものを用意することはできない。どちらかというと日常の生活用品やゲームソフト・DVDといった類のものだ。これらはすべて自店顧客の年齢や性別をイメージしながらホールが品ぞろえするのだが、パチンコホールの景品はかなり前からそのバリエーションに変化がなく、「品ぞろえを充実しているにもかかわらず、あまり魅力を感じない」というのが筆者の正直な感想だ。