ロシアの宇宙船「ソユーズ」に乗り込み、民間人として世界で初めて国際宇宙ステーションに滞在した米実業家で大富豪のデニス・チトー氏(72)が2月27日、2018年に米国人の男女カップル1組を宇宙船に乗せ、火星近くの軌道を飛ぶという民間主導の有人火星飛行計画を発表した。実現に向け既に財団も設立。多額の私財もつぎ込むが、宇宙開発で昨今、躍進を遂げる中国を「打ち負かしてやる!」と闘志を燃やしている。
全行程501日間
「われわれは40年間、月に人を送り込んでいない。私はこれ以上待てない。われわれには革新的でエキサイティングな行動が必要なのだ」
(2月)27日、チトー氏はワシントン市内で開いた記者会見で、今回の計画の実施理由などについてこう説明した。さらに、米オバマ政権が計画する火星への有人飛行の実施時期が2030年代半ばである点に言及。「その頃、私は90歳半ばだ。そんな先まで待てない」と訴えた。