■特許業務の透明性を確保し高めよ
競争力強化へ向けて何をすべきか。特許翻訳分野で世界一の実績を誇る、英RWS Group。日本法人、RWSグループ(東京都港区)の原真理恵社長に聞いた。(知財情報&戦略システム 中岡浩)
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英RWSは世界に拠点を持つ。日本ではRWSグループが特許の翻訳と調査、データベース構築を柱に国内特許事務所を筆頭に大企業や欧米企業を顧客としている。
近年、日本の大企業は、欧米企業のように特許事務所を経ずに翻訳会社へ直接業務を依頼するケースが増えている。背景には厳しい経営環境の下、経費の効率化という経営上の要請がある。加えて、外部委託した業務が誰によって、どのように行われているのか、可視化して自ら検証、評価したいと考え始めているからだ。
実は国内特許事務所は、出願業務や年金管理業務だけでなく、翻訳会社や調査会社、海外の特許事務所などをとりまとめた、いわばワンストップサービスを提供し、国内大手企業の知財部門はとても重宝している。