■“キャンパスの国際化”を推進
「世界へと広がるキャンパス」へようこそ-。中央大学の福原紀彦学長は今年の新入生にこう呼びかけている。司法試験や公認会計士試験などで圧倒的な強さを誇る“中大パワー”を国際分野に一層振り向けて、グローバルに活躍するスペシャリストを輩出しようという戦略だ。そのベースとなる“キャンパスの国際化”に拍車をかけている。
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--学長就任から間もなく2年半ですね。この間、もっとも力を入れてこられたことは?
「中央大学が学内外に持っている潜在力や可能性を結集し、『オール中央』あるいは『ビヨンド中央』という形でレベルアップすること。その目標の最たるものが、一層の国際化をさらに強力に推し進めることです」
「本学は『実学教育』を掲げて、司法試験や公認会計士試験、公務員試験などに強いところから、とかくドメスティック志向の大学とみられがちですが、129年前『英吉利(イギリス)法律学校』として創立されたことでも分かるように、もともと自由で世界に開かれた教育をしてきました。1896(明治29)年に最初の留学生を受け入れ、その後も多くの留学生が学び、巣立っていきました。現在も国際舞台に多くの人材を輩出しています。本学がもっているこのようなDNAを再発見することによって、中央大学ならではのさらなる国際化を実現したいと考えています」