□「質実剛健」「自主的」「家庭的」な気質
■インドネシアと日本の友好に貢献
インドネシアの実業家で「インドネシア日本友好協会」(PPIJ)理事長のラフマット・ゴーベル氏への中央大学名誉博士の学位贈呈式が3月24日、東京都千代田区の帝国ホテルに両国の来賓など約100人が出席して行われた。
中央大学の名誉博士贈呈者は1964年のディヴィド・エフ・ケイヴァース米ハーバード大教授以来17人目。学位記を贈呈され、アカデミックガウンに身を包んだ同氏は、アジアとインドネシア、日本の経済の将来について日本語で語り、謝辞を述べた。
ラフマット・ゴーベル氏は1962年生まれ、87年に中央大学商学部を卒業後、松下電器産業(現パナソニック)グループで1年間、実務研修を受けた。中大在学中は先輩の祖母の家で下宿生活し、「日本人は家族」と語る大の日本びいき。
父親の故モハマド・ゴーベル氏も青年時代、コロンボ計画の奨学生として日本に留学し、松下幸之助氏と出会ったことがきっかけで、後に松下との合弁会社を設立。これが現在、ラフマット氏が会長を務めるパナソニック・ゴーベル・グループに発展した。同グループは家電製品などを生産・販売するパナソニック・ゴーベル・インドネシアをはじめとして、物流、食品、広告、ホテル、通信などの事業を幅広く展開している。従業員は約2万人。
ラフマット氏は、父のモハマド氏と並んで松下幸之助氏を「最も薫陶を受けた人物」に挙げている。