【どこまで進む? 再生可能エネルギー】慶応義塾大学理工学部教授・佐藤春樹氏 (1/2ページ)

2014.4.7 05:00

慶応義塾大学理工学部教授・佐藤春樹氏

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 ■廃熱利用で高度エネルギー利用社会を

 東日本大震災以降、電力不足により省エネが叫ばれているが、現状は節電がメーンだ。慶応義塾大学の佐藤春樹教授は、真の省エネ社会をつくるには廃熱を有効利用する環境共生型の「高度エネルギー利用社会が必要」と説く。

 --省エネはこれまでも、何度も叫ばれてきた

 「エアコンなどの機器が高性能化し価格も安くなればより普及して全体のエネルギー使用量が増える。これまではエネルギーを使う側の研究が多かったが、需要側を含めて社会全体のシステムとして考えないと、本当の省エネは実現できない」

 --省エネの鍵となるのは

 「われわれの社会は、1次エネルギーの半分以上を廃熱として捨てている。空調や給湯、さらには自動車エンジンまで需要側の廃熱にもっと注目し、高度エネルギー利用社会をつくる必要がある。廃熱利用として、私の研究室では4年ほど前から、表面温度が上がらないソーラーパネルや無廃熱エアコンの実証実験を始めた。無廃熱エアコンは、室外機の銅管を吸水セラミックスで覆った機構だ。冷房時に廃棄される高温の熱をセラミックスが吸収し、“打ち水”のように水の蒸散効果によって外気温より低い廃熱にする。この低温廃熱を建物にあてれば冷房負荷がより減少する。廃熱を出さない冷房設備として、まず事業用から実現できないかと考えている。これに代表されるように環境調和型の設備開発が必要で、その視点はヒートポンプを含めた廃熱利用だ」

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