景気回復や増税前の駆け込み需要で経済活動が活発化したことを受け、今年上半期の労働災害による死者が437人と、昨年同期に比べ約2割増加したことが5日、厚生労働省のまとめで分かった。厚労省は業界団体に対し、安全に留意するよう緊急要請を行った。
厚労省によると、今年1~6月の労働災害による死者(速報値)は前年同期より71人(19・4%)増えた。業種別では、建設業159人(前年同期比28%増)▽製造業82人(同12%増)▽運送業55人(同62%増)-などが多かった。運送業は前年同期の34人から大幅増となり、積み卸し作業中にトラックから転落したり、交通事故に巻き込まれたりする例が目立った。
また、死者も含め、けがや精神疾患などで4日以上の休業が必要となる労災も、4万7288人と前年同期比1625人(3・6%)増となった。
厚労省は、消費税増税前の駆け込み需要で生産量や物流量が増えた▽2月の大雪で運搬中の交通事故や転倒事故が相次いだ-ことなどが原因と分析。景気回復を受け、建設業などを中心に人手不足の業界は広がっており、「今後も作業量増加や未経験者の採用で、労災事故が増える恐れがある」という。