【生かせ!知財ビジネス】特許と金融(中)定性分析のコスト負担減らすには (1/2ページ)

2014.8.23 05:00

 経済産業省が進める知的資産経営評価融資は、公的なデータや報道などからその存在を認識できる特許やブランド、著作権、オンリーワン技術だけを評価対象にするわけではない。企業に内在して収益の源泉となっている隠れた技術力やノウハウ、人材や組織、取引先などを知的資産として相互関係性を洗い出し、評価する手法だ。

 ただ、金融機関から見れば「同様のことは従前からしっかりとやっている。企業の保有する技術を理解し、評価することにも取り組んできている」(財務省出身の元金融機関トップ)と言いたくなるようだ。

 金融機関は企業評価の際に財務諸表を読むことから始めるが、これを「定量分析」と呼ぶ。一方、財務以外の企業の事業歴や経営者・従業員の資質、開発力、技術力、市場環境などに着目した評価を「定性分析」と呼び併せて企業評価の基本としている。得意先回りの行員や職員、本部調査員は関係する情報を頻繁に収集し、蓄積、分析している。金融庁が金融機関に促してきたリレーションシップ・バンキング(地域密着型金融)での融資や経営支援も定性分析なくしては実現しない手法である。知的資産経営評価融資を新たに提案されても、金融機関は屋上屋を架す感じになるわけだ。

 結局、金融庁も経産省も同じ方向を見ていることは分かる。課題はどこにあるのか。実は定性分析にはコストがかかる。例えば都内信金の法人営業担当幹部は「企業に眠る特許や技術を理解し、融資可能かを職員が判断できるようになるには、日々の企業・工場訪問と専門家との面談などによる聞き込みが欠かせない」と説明する。

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