中央大学は産経新聞社と連携し、2014年度から寄附講座「グローバルコンパス~未来への羅針盤」を開始した。そこで、フジサンケイビジネスアイでは、1年間にわたって各講座内容を読者に提供していく。
◇
□クラウドワークス 代表取締役社長兼CEO・吉田浩一郎氏
■「共感が価格の源泉になる時代」を実感
今日は「クラウドソーシングを通して見えてくる世界のパラダイムシフトと起業の道のり」についてお話ししたいと思います。当社は急成長しているということで新聞などに取り上げられ、また茂木経済産業大臣が第3回経済財政諮問会議・産業競争力会議合同会議(4月16日開催)に提出した資料にも、介護ロボット開発で先日(3月26日)東証マザーズに上場したサイバーダインなどといっしょに代表的なベンチャー4社のうちの1社として載せられたりしています。
20世紀は紙で情報を得ていましたので、紙を集めた人が強者で、会社でも営業マンが日報を書いて出すと、中身は部長にしかわかりませんでした。しかし今はクラウドやメーリングリストで、一瞬にして多くの人に情報を送ることができます。ニュースを国家よりも個人が早く見ることができる。「国家・企業の時代から個人の時代へ」と変わり始めたということです。
米国にAirbnb(エアビーアンドビー)とUber Technologies(ウーバーテクノロジーズ)という会社があります。エアビーアンドビーは個人の家の空き部屋やベッドなどと宿泊したい世界中の旅人とをマッチングさせ、成約が延べ1000万泊超。UBERは個人の空いている車と乗りたい人をマッチングさせるサービスを提供しています。