□潮目変わる気候変動への取り組み
9月23日に国連が主催した気候変動サミットに参加する機会があり、そこで感じたことを以下に述べてみたい。なお、同サミットに合わせ、ニューヨークでは気候週間と呼ぶ一連の行事が催され、初日の21日には同市中心街を約40万もの人々が気候変動への取り組み強化を求めて行進した。
同サミットには100以上の国と地域の首脳、そして800人以上の企業や市民社会の代表が参加し、取り組み強化を約束した。例えば、オバマ米大統領は2020年までに17%削減するとの目標の達成に向け排出量が低減しており、ポスト20年目標を来年早期に提出すること、また、中国の張高麗副首相も同目標を早期に提出し、排出総量を速やかに頭打ちさせることなどを約束した。なお、欧州連合(EU)は先月、30年までに1990年比で40%削減する新たな目標を決定している。また、政府レベルの取り組みに加え、多くの自治体も取り組みを強化しており、例えばニューヨーク市は2050年までに排出量を05年比80%削減すると約束した。
◆低炭素への投資収益率27%
とりわけ印象的だったのは、気候変動を深刻なビジネスリスクであると同時に大きなビジネス機会と捉え、積極的に行動する企業が増えていることである。例えば、イケアは100%再生可能エネルギー利用への転換に向け大規模な投資を行っている。気候変動対策に積極的な企業によるそうした低炭素への投資の内部収益率は平均27%であるとの調査結果が報告されたが、これは低炭素への大胆な行動がビジネスの理にかなうことを示している。
また、世銀などによる炭素排出への価格付けに関する声明に1000超の企業が賛同した。このイニシアチブに強い関心を持つ企業など関係者の会合では、EU排出権取引制度の実施経験に学び炭素価格を安定させ、長期にわたり着実に上昇させること、企業のカーボンフットプリント情報を開示することなどが重要という指摘があった。