【生かせ!知財ビジネス】金融機関と弁理士業界 連携体制が重要

2014.12.13 05:00

日本弁理士会の古谷史旺会長(右)から知的財産活用賞(金融サポート部門)を授与される八千代銀行の平井克之専務=11月28日、東京都千代田区の弁理士会館

日本弁理士会の古谷史旺会長(右)から知的財産活用賞(金融サポート部門)を授与される八千代銀行の平井克之専務=11月28日、東京都千代田区の弁理士会館【拡大】

 銀行や信用金庫などの金融機関が知財を金融業務に活用する際の支援を強化する動きが、知財業界で拡大してきた。「第3の矢」の一つであるイノベーション創出は研究・技術開発だけではなく、事業化まで含まれ、そのためには金融支援が欠かせないからだ。

 特許庁は今年度、知財金融関連施策を試験的に始めた。第1次、第2次の公募を実施し、中小企業の技術や特許に関する知財ビジネス評価書作成の支援について、メガバンク系2、地銀・第二地銀11、信金・信組5の計18金融機関の37件を採択した。具体的には、▽メガバンク系=みずほ銀行、りそな銀行▽地銀・第二地銀=七十七銀行、荘内銀行、京葉銀行、百五銀行、名古屋銀行、近畿大阪銀行、中国銀行、伊予銀行、愛媛銀行、豊和銀行、沖縄銀行▽信金・信組=朝日信用金庫(東京都台東区)、東京東信用金庫(同墨田区)、尼崎信用金庫(兵庫県尼崎市)、兵庫県信用組合(神戸市中央区)、奈良中央信用金庫(奈良県田原本町)の各金融機関だ。

 2015年度は施策をさらに強化するため、1億円の予算獲得を目指す。具体的には専門家による、中小企業の技術や特許の知財ビジネス評価書作成を助成し、金融機関の融資判断や経営支援を容易にする。

 同庁普及支援課の伏本正典企画調査官は「現在、全国の金融機関を訪問して知財ビジネス評価書の作成と活用について説明して回っている。来年度は本格的実施を見込み、数多くの申し込みを待っている」と期待をかけており、200~300件を採択できるとみている。

 日本弁理士会は金融機関からの依頼や照会を通じて中小企業の知財相談を受ける体制を構築し始めている。「金融機関と弁理士業界が相互理解を深め、産業活性化のためにもっと連携できる体制を構築しておくことが重要になっている」(正林真之・元日本弁理士会副会長)からだ。

 第一歩として今年度、弁理士会独自の知的財産活用表彰制度を新設。知的財産活用賞(金融サポート部門)として千葉銀行、豊和銀行、八千代銀行、巣鴨信用金庫(東京都豊島区)を、同(政策サポート部門)として日本政策投資銀行をそれぞれ表彰した。

 弁理士会が金融機関を表彰するのは異例だが、これを機に情報交換を積極的に行い、連携体制を構築していく考えだ。(知財情報&戦略システム 中岡浩)

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