【マック異物混入】マクドナルド商品以外にも相次ぐ自主回収 専門家「過剰反応せず、冷静な対応も必要」との指摘も

2015.1.7 20:14

 食品メーカーの商品に虫などの異物混入が明らかになる事例が相次いでいる。背景には、食の安全に対して厳しさを増す消費者の意識がある。企業ダメージを最小限に抑えるため、商品の自主回収に踏み切るケースも少なくないが、専門家からは「重要なのは品質管理が徹底されているかどうかで、冷静な対応も必要」との声も出ている。

 昨年12月、人気のカップ麺「ペヤングソースやきそば」にゴキブリが混入していたことが、消費者のネット投稿をきっかけに発覚した。製造する「まるか食品」(群馬県伊勢崎市)は当初、同じラインで作られた商品2種類の自主回収のみを発表したが、全国から「食の安全への認識が甘い」との非難が殺到し、全商品の自主回収と生産販売中止に追い込まれた。

 日清食品冷凍の冷凍パスタでも同月、一部からゴキブリが見つかり、約75万食の自主回収を決めた。6月にはマルハニチロが金属片混入でサケ缶詰を約108万個、9月には日本コカ・コーラがカビ混入で清涼飲料水約67万本を自主回収すると発表した。

 食品防御(フードディフェンス)に詳しい奈良県立医大の今村知明教授(公衆衛生学)はこうした現状について、「食品への異物混入が単純に増えているのではなく、企業側に苦情があった場合、かつて個別に対応していたものが、近年はネットの普及などもあり、製造を止めて自主回収するようになったため大きな社会問題になっている」とみる。

 その上で「そもそも食品から虫など異物の混入を完全に防ぐのは難しく、重要なのは混入原因の特定と、衛生・品質管理が徹底されているかどうかで、企業側や消費者も過剰反応することなく、冷静に対応することが必要だ」と指摘している。

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