「Lactobacillus bulgaricus(ラクトバチルスブルガリクス)OLL1073R-1」(以下R-1乳酸菌)はNK(ナチュラルキラー)細胞の活性化による免疫力の向上機能を持つことが明らかになった。
体の中で細菌やウイルスの侵入を阻み、見つけ次第攻撃して、体の健康を維持するために働くシステムが「免疫」。この免疫システムの中でも最前線で戦うのが、NK細胞だ。NK細胞は生まれついての殺し屋。ナチュラルキラーの名前が示す通り、侵入者である細菌やウイルスに対し、真っ先に攻撃を行う斬りこみ隊長だ。
NK細胞の働きは、栄養バランスの偏った食生活を続けたり、加齢やストレス、睡眠不足などによって低下することが確認されている。ただし、誰しもが規則正しい生活を毎日続けられるものではない。普段の食事として手軽に取り入れられるとして、注目を集めているのが「R-1乳酸菌」だ。
2005年から07年にかけて、山形県舟形町と佐賀県有田町にて「R-1乳酸菌」を使用した試験が行われた。この試験では8週間または12週間という期間において、それぞれ健康なお年寄り数十人を、「R-1乳酸菌」を使用したヨーグルトを継続して摂取する群と、牛乳を継続して摂取する群に分け、摂取前と摂取後に血液検査を実施した。
その結果、双方の町で「R-1乳酸菌」を使用したヨーグルトを摂取した群において、NK細胞の活性が低かった被験者の数値が有意に上昇し、風邪をひくリスクが半分以下に低下する、という結果が出た。
NK活性は成人後加齢とともに低下していくので、これを増強することができれば、免疫力が低下して感染症にかかりやすくなっている高齢者や免疫力の未熟な小児にもメリットがあると期待される。