【高論卓説】中国大気汚染、初の最悪“赤色警報” (1/3ページ)

2015.12.16 05:00

 ■実感なき「改善傾向」 対岸の火事で済まず

 小生、先日折よくというべきか、折悪しくというべきか、大気汚染の深刻な状態を示す4段階の最悪レベルにあたる「赤色警報」が、初めて出された同時期の6日から9日に北京に滞在した。

 深刻な大気汚染に対応するため、北京市の環境保護局は、2013年10月から大気の汚染状況の観測と予想をホームページなどで毎日発表している。北京市をはじめ中国では、空気質指数(AQI)という基準を用いて汚染状況を公表している。AQIの数値が201~300を「重度汚染」、301以上を「厳重汚染」とし、警報はこの汚染がどの程度続くかによって色で表示される。「青色」「黄色」「橙色」「赤色」の4段階に分けられ、赤が最悪の汚染状況となる。

 青色というと空気が良さそうに感じるが、1日の間で「重度汚染」の発生が予測される場合が「青色警報」で、「児童、高齢者、呼吸器系疾患等のある人は屋外運動を避けなければならない」とされる環境基準を超えた警戒レベルだ。

 今回発令の「赤色警報」は、3日間「厳重汚染」状態が続くことが予想される最悪のレベルだ。そのため幼稚園、小・中学校、高校は休校、汚染源と考えられる工場の操業停止、自動車ナンバーの末尾が偶数か奇数による通行規制などが8日から10日昼にかけて実施された。

 よく耳にする「微小粒子状物質(PM2.5)」の基準では、大気1立方メートル当たり75マイクログラム(1日平均値)以下が中国の環境基準達成レベルで、これを超えると「汚染」となる。日本では環境基準達成は、同35マイクログラム以下で70マイクログラムを超えると外出を控えるレベルになる。中国の基準はかなり甘いといえよう。

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