【ジャカルタレター】汚職撲滅委員会の人事に疑問の声 (1/2ページ)

2016.1.13 05:00

インドネシアの高速鉄道計画の契約について調印し、握手するインドネシアと中国の当局者ら。日本の同国へのインフラ輸出戦略は転換を迫られているが、汚職対策への支援も鍵を握りそうだ=昨年10月(AP)

インドネシアの高速鉄道計画の契約について調印し、握手するインドネシアと中国の当局者ら。日本の同国へのインフラ輸出戦略は転換を迫られているが、汚職対策への支援も鍵を握りそうだ=昨年10月(AP)【拡大】

 インドネシアの汚職撲滅委員会(KPK)が、次期国家警察長官として名前が挙がったブディ・グナワン氏を汚職容疑で捜査し、長官人事にストップをかけて以降、KPKと国家警察の対立が深刻化したのが昨年初め。その後、相次ぐKPK幹部の不当な逮捕により、1年にわたって機能不全に陥っていたが、ようやく昨年12月21日に5人の新委員が大統領によって任命された。新体制になったKPKであるが、今までのKPK、特に市民社会からの絶大な支持を得ているバンバン・ウィジャヤント元副委員長(警察との対立で逮捕され委員の座を追われた)のように、権力に屈せず、警察や政治家の汚職事件を告発できるような人事だったのか、既に各方面から疑問が呈されている。

 ◆名ばかりの機関

 委員の中には、汚職問題に関わってきた学者もいるものの、汚職撲滅の活動家から疑いの目で見られている警察、諜報部、裁判官出身者がおり、汚職事件を取り締まれず、KPKは名ばかりの機関となってしまうのではないかと危惧されている。

 そもそもKPKは、2003年に汚職犯罪の撲滅を目指し設立され、政府を監視する大統領直属の独立機関として厳しく汚職を取り締まってきた。今まで警察と検察だけが汚職捜査権限を有していたが、KPKにも、汚職を捜査・起訴するため、盗聴、被疑者の海外渡航禁止命令、停職命令、金融機関に対する情報開示請求権・口座凍結命令や、財産・税務情報の収集権などの強い権限が与えられている。特にバンバン氏が就任してからのKPK体制では、インドネシアで最も汚職に染まっているといわれる国会議員、警察官、裁判官の汚職問題を数多く暴いてきたため、KPKは、汚職撲滅のシンボルとして国民からの支持も高かった。

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