【高論卓説】国を信じて「クニ」には不信 日本人は「子」を叱り育てる「親」であれ (1/3ページ)

 中国・成都(イトーヨーカ堂)での日本の地域の逸品の展開支援準備、3年続いている日中リーダー会議のサポートなどを通じ、最近、中国人と交流する機会が多い。彼らと接する度に痛感するのが、国への信頼の彼我の違いだ。

 先日上海で、日本人出張者数人と現地中国人数人で楽しく飲み会をして、さあ、お会計となった。中国人側は皆スマートフォンを取り出し、幹事に「微信支付(ウィーチャットペイ)」か何かで負担額を即座に送金し、日本人側は幹事に「500元ね」としわくちゃのお札を渡していた。中国でこんなに短期間に金融とITを融合した「フィンテック」が普及した理由は、国への信頼がないからではないか、という仮説に行きあたる。

 現金もきれいで、治安も良く、財布を落としても戻ってくることが少なくないわが国では、お金を持ち歩くことへの抵抗があまりない。皮肉だが、日本国という既存のシステム全体への信頼が高いため、スマホ決済への移行が遅い。不便がないので当然だ。中国はその真逆、というわけだ。

 「国」という語を用いたが、「クニ」という語は、より限定的に「政府」という意味で使うことも多い。中国ではよく「上(政府)に政策あらば、下(民衆)に対策あり」という表現を聞く。中国人は、表面上は政府に従うが、その実、自立心が旺盛で、唯々諾々とはならない。

日本の政府と国民の間柄は、まるで親と子

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