熊本地震 SNS避難にブレーキ、根拠不明情報で「避難せず大丈夫」と逆効果か 近所声がけ有効 (1/2ページ)

熊本地震で駐車場に避難した人たち=平成28年4月15日、熊本県益城町
熊本地震で駐車場に避難した人たち=平成28年4月15日、熊本県益城町【拡大】

 震度7を記録した昨年4月の熊本地震の際に、インターネットの会員制交流サイト(SNS)で情報を得た人は避難を思いとどまる傾向にあったことが、被災地住民への文部科学省の調査で24日分かった。一方で、近所の人に声を掛けられたことは避難行動を後押ししていた。

 九州北部の豪雨の際にも、被害状況の報告や救助要請などにSNSが使われて注目が集まった。うまく活用すれば災害時に役に立つこともあるが、発信者や根拠が不明な情報が流れることもあり、扱いに注意が必要だ。

 調査結果を分析した甲南女子大の大友章司准教授(社会心理学)は「SNS情報が避難を促すだろうと思っていたが逆だった。『避難しなくても大丈夫』という気持ちを後押しする情報に目がいってしまったのではないか」と指摘。「近所の人とのつながりが、避難をためらいがちな人の背中を押すのに重要なことが再認識できた」と話している。

どのような理由で避難行動を取ったか

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