
尖塔部分で修復作業が進む寺院=6月29日、ミャンマー中部バガン(共同)【拡大】
世界有数の仏教遺跡の町、ミャンマー中部バガンを昨年8月24日にマグニチュード(M)6.8の地震が襲って約1年。爪痕は依然として残り、手作業の遺跡修復はゆっくりとしたペースで進む。それでも素晴らしい景色を楽しむ観光客の足が戻っており、ミャンマー政府は世界遺産登録を近く再申請する方針だ。
主に11~13世紀に建立された3000以上の寺院や仏塔が集中するバガンは、カンボジアのアンコールワット、インドネシアのボロブドゥールと並び「世界三大仏教遺跡」の一つとも称される。地震で周辺地域を含め3人が死亡、800近くの仏教遺跡が何らかの損害を受けた。尖塔(せんとう)部分が崩落するなどした約390カ所の修復が必要とされる。
ミャンマー政府はこのうち89カ所を重点修復施設に指定。国連教育科学文化機関(ユネスコ)のほか、中国やインド、イタリア、ドイツなどが修復作業を支援している。日本も国際協力機構(JICA)が地域の整備などを援助している。
最も深刻な被害を受けた遺跡の一つ、スラマニ寺院。尖塔部分が崩落し、大量のれんがが散乱したままだ。今年4月から政府発注の修復作業が始まったが、作業員が寺院内部で集めたがれきを袋に詰め、滑車で地上に降ろすなど、全て手作業だ。作業員のティン・ラーさんは「20人以上で作業しているが、このペースではいつ終わるか、全く分からない」とがれきの山に目をやる。