
大崎クールジェンプロジェクト実証設備の全景=広島県大崎上島町【拡大】
瀬戸内海の離島、大崎上島(広島県)を訪ね、電源開発(Jパワー)と中国電力が、経済産業省、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業として行っている「大崎クールジェンプロジェクト」を見てきました。2014年6月に続き、2度目の訪問です。
このプロジェクトは、石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)と二酸化炭素(CO2)の分離・回収技術を組み合わせた、革新的な低炭素石炭火力発電を実現することが目的です。
◆大崎クールジェン
IGFCは、燃料電池、ガスタービン、蒸気タービンのトリプル複合発電を行う究極の高効率火力発電技術です。世界ではまだ実現してなく、Jパワーと中国電力が共同出資する「大崎クールジェン」が、実証試験を行っています。同社の木田淳志副社長に案内していただきました。
--プロジェクトの現状は?
「今年3月28日に、IGFCの基盤技術となる酸素吹石炭ガス化複合発電(IGCC、出力16万6000キロワット)の実証試験を開始しました。1300℃級ガスタービンで発電しながら、5000時間運転の長期耐久試験を行い、信頼性・運用性や経済性などIGCCの基本性能の確認を行う予定です。発電した電気は日本卸電力取引所(JEPX)に売電し、その利益はプロジェクト費用と助成金の圧縮に充てています」
IGCCは、炉内で粉末状の石炭を蒸し焼きにし、一酸化炭素(CO)や水素を主成分とする可燃性ガスを生成。そのガスを燃やしてガスタービンを回し発電するとともに、排熱などを回収して蒸気を発生させ、蒸気タービンでも発電します。
可燃性ガスを生成する際、炉内に酸素を吹き込みながら石炭を蒸し焼きにする「酸素吹」と、空気を吹き込む「空気吹」の2つの方式があります。「大崎クールジェン」では酸素吹を採用しています。