自立式電波塔として世界一高い「東京スカイツリー」(東京都墨田区)の5月22日の開業まで2カ月を切った。スカイツリーの地元への経済効果は年間880億円といわれているが、東武伊勢崎線で直結される群馬県内の東毛地域でも、「観光地への誘客のビッグチャンス」と期待が高まっている。(伊藤徳裕)
邑楽から見えた!
「こちらから東京スカイツリー見えます」
関東平野の中央に位置する群馬県邑楽町のシンボルタワー「未来MiRAi」の展望室(高さ36メートル)は、晴れた日にスカイツリーが肉眼で確認できる。「群馬からも見ることができる」と話題を呼び、来館者が急増しているという。
町によると、平成21年12月に553人だった来館者数は、スカイツリー建設とともに増え、現在は700人近くになっている。
同タワーは国の「ふるさと創生事業」の一環で平成5年にオープンした。産業振興課の担当者は「最近は赤字続きの“負の遺産”になっていた。ありがたい」と笑顔を見せる。
県内では、前橋市の県庁展望室、太田市の金山(かなやま)(235・8メートル)もスカイツリーが見えるスポットとして人気が高まっている。