武蔵野大学付属産後ケアセンター桜新町では、助産師から個人の悩みに沿った対応が受けられる=東京都世田谷区【拡大】
出産後の母親と赤ちゃんをケアする「産後ケア」の需要が高まっている。高齢出産の増加で実家の両親が高齢化したり、両親も働いていたりと、「里帰り出産」が難しくなっていることが背景にあるようだ。(油原聡子)
宿泊施設も
東京都世田谷区と武蔵野大学が共同で平成20年に開設したのが「武蔵野大学付属産後ケアセンター桜新町」だ。24時間体制で助産師ら専門スタッフが母子を支援する。生後4カ月までの乳児と母親が対象で、児童相談や授乳、沐浴(もくよく)指導、乳児の健康状態管理などが行われる。
萩原玲子センター長は「お母さんが頑張り過ぎないような育児を教えています」と話す。センターでは「ゆっくりお母さんになってください」をメッセージに掲げている。
3月中旬、1月に生まれた長女と初めてセンターを利用した同区の主婦(34)は「出産後は家に閉じ籠もっていたので、自分の育児が合っているのか心配だった」と話す。