大和ハウス工業人事部では、ラトビア出身のアンティポヴァ・ダナさん(左)と、西村昇主任が熱心にコミュニケーションをとる=大阪市北区【拡大】
その関西弁、外国人社員に正しく伝わっていますか?-。クボタやパナソニックなど、関西に本社拠点を置く企業が共同で、関西企業向けの外国人社員受け入れマニュアル作成に取り組んでいる。標準語の日本語を学んだ外国人に関西弁の意味やニュアンスは理解されにくく、ミスコミュニケーションにつながりかねないためだ。だが、生粋の関西人に標準語で仕事をしろというのも酷な話。マニュアルで、両者の距離はどこまで縮められるか…?
「お前、何しとんねん。ともかく、やる気やで!人間ガッツが大事やさかいに!」
「?…す、すみません…」
とある関西の企業。ミスをした外国人社員を日本人上司が元気づけようとかけた言葉に、その外国人社員は縮み上がった。関西弁の微妙なニュアンスが分からず、「ひどく叱られた」と感じてしまったのだ。
日本人上司としては、ミスを正面から責めるのでなく、軽い調子でミスについて触れたつもりの「何しとんねん」は、「何ということをしたのか」という非難に。「頑張れば何とかなるから大丈夫」、と励まそうとした「やる気やで!人間ガッツが大事やさかいに」は、「やろうという意欲がないからダメなんだ」というだめ押しに聞こえたのだ。