自動車業界の労働組合でつくる自動車総連は3日、2014年春闘の労使交渉で、傘下の1120労組のうち、85%に当たる948労組が2月末時点でベースアップ(ベア)に相当する賃金改善分を要求したことを明らかにした。まだ集計できていない労組もあり、最終的には約9割がベア要求をする見通しだという。
要求した賃金引き上げ率は平均1.27%(昨年要求は0.65%)で、連合など上部団体が求めた「1%以上」に沿った形だ。具体的な要求額は平均3087円(同1549円)。年間一時金は998労組が要求し、要求月数は平均4.73カ月(同4.61カ月)となった。
同日、記者会見した郡司典好事務局長は交渉について「デフレからの脱却と経済の好循環の実現に向けて努力する思いは、労使で共有できた」とする一方、ベアか一時金かといった具体的手法については「これからが本番の交渉だ」と述べるにとどめた。