就職活動の選考時期前倒しの方針を説明する経団連の榊原定征会長=9日、東京都千代田区(平尾孝撮影)【拡大】
経団連が9日、企業による大学生の採用面接解禁時期を、大学4年生の8月から2カ月前倒して6月とする方針を発表した。解禁時期は、就職活動長期化などの批判を受け、これまでの4月から8月に変更したばかり。2年連続見直しに学生には不安が広がった。
「学生のためを考えて、大学の勉強に集中させる目的で面接解禁が8月になったはずではないのか」と戸惑いを隠せないのは金融機関への就職を希望している都内の私立大社会学部3年の渡瀬晃さん(21)。すでに今年内定した先輩から面接までのスケジュールを聞いたり、卒論の実地研修に必要な時間を計算したりしていたという。「大手と中小企業の採用順序が逆転し、内定辞退者がたくさん出た話は知っているが、それは企業側の都合。解禁日が再び変わるのは学生の負担が増すだけでおかしいのではないか」
地方からも困惑の声が上がる。仙台市の私立大2年の村山慧子さん(20)は「地方の大学生は移動などでお金もかかりがちなので、解禁の時期が変わると就活の予定を大きく見直さないといけなくなる」と不安げな様子。「また前倒しなんて、なんのために8月解禁にしたのだろう」とため息をついた。