【ロンドン=岡部伸】魔法世界を舞台にした人気小説「ハリー・ポッター」シリーズ第8作となる書籍が7月にロンドンで上演される演劇作品の脚本として出版されることを出版元のリトル・ブラウンが10日、発表した。
シリーズの作者J・K・ローリング氏も10日、ウェブサイトで明らかにした。シリーズの後日談を描いた新作「ハリー・ポッターと呪われた子供」は、「特別リハーサル版」と銘打たれた脚本で、上演初日の翌日である7月31日から販売される。
シリーズ初の舞台となる本作は、J・K・ローリング氏が原作を執筆し、ジャック・ソーン氏が脚本に書き下ろした。
小説の最終作「ハリー・ポッターと死の秘宝」から19年後のハリーが描かれる。ハリーは結婚して魔法省に勤め、3人の子の父親となっている。息子のアルバスとともにポッター一家が背負う過去や闇の勢力と戦う。図らずも一家伝来の宿命を受け継いでしまった末っ子のアルバスがその重荷に苦しめられるという。
ただし脚本は決定稿ではなく、舞台のプレビュー公演期間に修正される可能性もあり、「コレクター向け決定版」脚本も後日、出版される予定だ。
「ハリー・ポッター」シリーズの小説は全世界で4億5000万部以上を売り上げるベストセラーとなっている。