「Japan is cheap」 破格に安い日本人の給料…人材流出が心配 (2/4ページ)


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 日本では、1億円以上取っている上場会社の経営者や役員が開示されていますが、その数は毎年500人程度です。一方、アメリカでは1億ドルを取る経営者もいます。ソフトバンクを最近辞めた副社長も150億円以上の報酬を得ていたことで話題になりました。

 一流大卒3年目の平均サラリーはアメリカ1900万、日本は……

 注目したいのは、こうした経営者層だけでなく、実は一般企業に勤める優秀なビジネスパーソンの給与も欧米に比べれば非常に安いということです。

 私は、米国のビジネススクール(ダートマス大学タック経営大学院)を30年前に卒業し、今では同校のアジア地区のアドバイザリーボードのメンバーをしています。数年前に学校側からあった説明では、授業料が1年で7万ドル近くに上昇しているというのです。

 2年制の大学院ですからその倍の学費がトータルでかかります。もちろんそれ以外にも生活費がかかりますから、卒業までには最低でも2000万円くらいの費用がかかります。多くの学生はローン(MBAローン)を組むなどして資金をねん出します。

しかし、無事卒業さえできれば、それはすぐに取り戻せる