
展示されている大型オヴィラプトルサウルス類の胚化石。小さな恐竜化石(中央)がみられる【拡大】
県立恐竜博物館(福井県勝山市村岡町)で14日から特別展「恐竜の卵~恐竜誕生に秘められた謎~」が開幕している。通称「ベイビー・ルイ」といわれる世界唯一の、獣脚類の大型オヴィラプトロサウルス類の胚(はい)(卵内で恐竜の姿に生長した状態)化石(複製)と、オヴィラプトル類の幼体「ユロン」の実物化石が日本初公開されるのをはじめ、体長約10メートルの肉食恐竜のトルヴォサウルスの全身骨格化石などを展示。恐竜が鳥に進化する過程を卵と巣を通して見られる。10月15日まで。
開幕前の13日に報道関係者向け内覧会が開かれた。
日本初公開の化石13点、実物化石77点など計112点の標本を展示。このうち同博物館と姉妹提携している中国・浙江省の浙江自然博物館が78点を提供した。
会場では「様々な卵とその研究」「恐竜の卵と巣の進化」「東アジアの恐竜大営巣地」の3つのゾーンに分けて展示。「恐竜の卵と巣の進化」ゾーンで展示される、体長約8メートルに成長したと推定される羽毛恐竜の大型オヴィラプトロサウルス類の胚化石「ベイビー・ルイ」は、卵から出た状態の小さい恐竜の骨格化石。1993年に中国河南省で発見され、今年5月に学名(ベイベイロン・シネンシス)がつけられた。