【本の話をしよう】
≪どれだけ上手に違和感入れるか≫
SANKEI EXPRESSに対談企画「だから人間は滅びない」を不定期連載中の作家、天童荒太さん(53)が、自身初となる絵本『どーした どーした』を1月6日に刊行する。タッグを組むのは、日本を代表する絵本作家の一人、荒井良二さん(57)。意外な組み合わせ? でも、実は息ぴったり。そんなコンビだからこそ生まれた、未来へと届けたい大切な物語だ。
児童虐待をテーマに
〈主人公は小学3年生のゼン。『どーした』が口癖の元気のいい少年だ。あんまり「どーした」を連発するので、嫌がられることも。でも、ゼンは全然気にしない。家族はもちろん、風船を手放してしまった女の子にも、ベンチで泣いている女の人にも、知らない人にも平気で「どーした」。そんなある日、ゼンは登校途中に同じ年頃の少年・ミツに出会う。ミツの顔には、ハロウィーンのメークみたいな赤と青の色…もちろん、ゼンは聞く。「どーした?」〉