つかの間の薄明に照らされるムルマンスク港と市街。人口流出と経済低迷に悩んだ「極夜」の町は、海氷の減少によって一転、熱気が漂う港町に変身した=2013年12月9日、ロシア・ムルマンスク州ムルマンスク市(遠藤良介撮影)【拡大】
【国際情勢分析】
地球温暖化による海氷減少に伴い、冷たい北極の海に世界が熱い視線を注いでいる。中でも資源開発や北極海航路の整備、軍事的存在感の確保へと、政権の号令で最も活発な動きを見せている沿岸国がロシアだ。北極圏では貴重な不凍港を擁する北西部のムルマンスク市(人口約30万人)を昨年(2013年)12月に訪れ、「北極の首都を目指す」との地元の意気込みを垣間見た。
海氷減少で一躍脚光
1月上旬までの約40日間は太陽が全く昇らず、日中の数時間だけ薄明が訪れる「極夜」のムルマンスク。かつて人々をこの地につなぎ止めていた“極地特典”の多くがソ連崩壊でなくなり、人口流出と経済低迷に悩んだ。それが一転、ムルマンスクが脚光を浴びるようになったのは、海氷減少で北極海の大陸棚開発や航行が比較的容易になったからにほかならない。