これに対し、ラブロフ露外相は24日、「G8にしがみついたりしない。G8は非公式なクラブだ」などと述べたほか、イランの核問題やパレスチナ和平などを挙げ、多くの国際問題がさまざまな枠組みで協議されているとし、強気の姿勢を示した。
一方、前日からハーグで開かれていた「第3回核安全保障サミット」は25日、核テロ阻止に向けてプルトニウムなど核物質の保有量を最小化することなどに関する「ハーグ・コミュニケ」を採択して閉幕する。(ハーグ 宮下日出男/SANKEI EXPRESS)
《G7と対立 「新たな冷戦時代」に突入》
オランダのハーグで緊急首脳会議を開いたG7は、ロシアによるクリミア併合を「違法行為」と断罪し、G8への参加資格停止という前例のない「処分」を下した。ロシア側の態度によっては、さらなる制裁の発動も警告した。だが、ロシア側は「大きな問題ではない」(ラブロフ外相)と居直り、どこ吹く風で警告を無視する構えだ。ロシアの異質ぶりが改めて鮮明となるなか、G7とロシアの対立は、「新たな冷戦」時代の幕開けさえ想起させる。