「安倍氏の弁護人」と批判
歴史問題を持ち出し日本を批判する中国の常套(じょうとう)手段も、豪側に否定された。アボット首相は7月8日、安倍首相との共同記者会見で、「日本は70年前の行動ではなく、今日の行動で判断されるべきだ」と繰り返し、日本を擁護した。
これに対し、中国軍事文化研究会の胡文竜常任理事は7月10日付の中国共産党機関紙、人民日報系の国際情報紙、環球時報(電子版)への寄稿で豪側の姿勢に疑問を呈した。
「アボット氏は日本の集団的自衛権行使を肯定し、安倍氏の弁護人まで務めた。豪州人の、しかも首相のこうした政治姿勢は、実に理解しがたい」
困惑にも近いこうした反応は、「特別な関係」へと深化した日豪関係が、中国に与えたインパクトの大きさを物語っているようだ。(国際アナリスト EX/SANKEI EXPRESS)