日本の木材利用について考えるシンポジウム「木で、未来をつくろう2014」(実行委員会主催)が20日、東京都港区の増上寺で開かれた。
持続可能な社会づくりが世界共通の課題となるなか、再生可能な資源である木材を使用した建築がヨーロッパを中心に見直されている。優れた木の建築と、木を扱う新しさや利点が注目されているためだ。シンポジウムは、日本の木の価値を見つめ直し、木材利用の拡大を通じて、森林の整備・保全や地球温暖化防止などに結びつけ、未来につなげていこうと開催するもの。
シンポジウムでは、建築界のノーベル賞といわれる米プリツカー賞を受賞した建築家、坂茂(ばん・しげる)さんが「木材の可能性を考える~被災地支援から美術館まで」と題してトークショーを行った。坂さんは世界中の難民キャンプや災害被災地での紙(紙管)を使った仮設住宅のほか、仏・ポンピドーセンター分館の木造美術館やスイスの木造7階建て新聞社ビルなどでも知られる。