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人間の本性が「怪物」を生む 「幻想の系譜 ゴヤからクリンガーまで」 (1/4ページ)

2015.3.2 11:10

マックス・クリンガー《「ブラームス幻想」2_昔の恋;時の歯車;歌曲「昔の恋」ブラームス作品番号72-1》1894年(提供写真)

マックス・クリンガー《「ブラームス幻想」2_昔の恋;時の歯車;歌曲「昔の恋」ブラームス作品番号72-1》1894年(提供写真)【拡大】

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 【アートクルーズ】

 市民革命や産業革命、科学の進展によって価値観が大きく変動した18世紀末から19世紀末。理性や合理性では説明できない奇怪で不思議な世界を表現しようとする潮流が美術や音楽のジャンルを超えて広がった。神奈川県立近代美術館鎌倉別館(鎌倉市雪ノ下)で開かれている「幻想の系譜 ゴヤからクリンガーまで」では、収蔵品の版画約70点を中心に、受け継がれた幻想の世界を読み解いている。しかし、幻想の系譜は過去のものではなく、今でも伏流水のように、社会そして現代人の心の奥底に流れていることにも気づくだろう。

 今回の目玉は、マックス・クリンガー(1857~1920年)の「ブラームス幻想」(1894年)だ。クリンガーは「手袋」シリーズなどで知られる画家・版画家・彫刻家。その不思議で、不安をかき立てるような幻想的な作風は、シュールレアリスムの先駆とも言われた。

 ヨハネス・ブラームス(1833~97年)の60歳の記念に贈ったとされる「ブラームス幻想」は、楽譜に版画を組み合わせた、両面刷りの作品(全37面)。会場では、作品を表裏両面から見られる展示の仕方をしているほか、楽譜のあるブラームスの歌曲など6曲を実際にヘッドホンで試聴できる。

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