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【野口裕之の軍事情勢】大御心の柔らかみ (5/5ページ)

2015.4.20 06:00

 自然な「天皇陛下万歳!」

 ところで、因通寺慰問を終えられた先帝陛下が御料車に乗り込まれる際、孤児たちは陛下の洋服の端をしっかりと握り「又来て…」とニッコリ。陛下は「今度はお母さんと一緒に来るよ」と応じられた。この逸話に「陛下は完全復興後も中々、スーツの新調をお許しにならない」との、先帝陛下のお側近くに仕えていた人物の証言が蘇った。最も長くお召しになったスーツは確か「28年間」と聴いたが、あまりに長期間で記憶に自信が持てなくなっている。だが、民の竈より煙が立ち上らぬ様子に、貧しくて炊くものがない…と痛みを感じ、税を免じ、荒れ果てた宮殿の修理もお許しにならなかった仁徳天皇も、衣の新調を躊躇われた。「28年間」は記憶の通りだろう。

 仁徳天皇と先帝陛下の御心が重なるが、今上陛下も先帝陛下の歩まれた道のりをたどられている。東日本大震災(2011年)後、天皇・皇后両陛下は福島県を度々行幸啓なさった。全国御巡幸で、先帝陛下も福島県の常磐炭鉱を行幸。地下深き灼熱の坑内をスーツ姿で回り、半裸の男たちを激励された。「天皇陛下万歳!」は、ここでも極極自然に起こった。

 皇統を取り去ったら、日本に何が残るのか…。(政治部専門委員 野口裕之/SANKEI EXPRESS

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