【笑顔のアスリート学】
昨年11月、私にとってビッグイベントがあった。結婚して8年目にして子供が誕生したのだ。現役選手でもあった3年前、婦人科系の病気である「子宮内膜症・卵巣のう腫チョコレートのう胞」と診断された。治療をしなければ不妊症になる可能性が高いと言われ、ショックを受けた。自分自身が納得するまで病院を回り、4カ所目で信頼できるドクターと出合えた。痛みがひどく、のう胞が多臓器に癒着していたこともあり、手術を選択。のう胞を切除した。しかしこの病気は再発するため、新しい命を授かることができるのか、不安で不安で仕方なかった。
現役を引退し、2年後に妊娠。病院のエコーで、豆粒ほどのわが子を目にしたときは、自然と涙が。わが子が誕生したときの泣き声と抱きしめたときの温かさに、涙が止まらず、同時に感謝の気持ちでいっぱいになった。