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台湾 総統選、勝算見えぬ与党・国民党 (1/4ページ)

2015.7.24 08:30

7月19日、台北市内で開かれた国民党大会で、旗を振る洪秀柱氏(手前)。後ろに並ぶ立法委員選の候補者らを率いることができるのか、疑問視されている=2015年、台湾(田中靖人撮影)

7月19日、台北市内で開かれた国民党大会で、旗を振る洪秀柱氏(手前)。後ろに並ぶ立法委員選の候補者らを率いることができるのか、疑問視されている=2015年、台湾(田中靖人撮影)【拡大】

 【国際情勢分析】

 台湾で来年1月に行われる総統選で、二大政党の候補者がようやく確定した。与党、中国国民党は19日の党大会で、洪秀柱立法院副院長(国会副議長に相当)=(67)=を正式に候補者に決めた。野党、民主進歩党は蔡英文主席(58)が4月に決まっている。2人はいずれも独身女性で、史上初の女性総統が誕生する公算が大きい。ただ、与党の国民党は党内の混乱が収まらず、勝利に向けた方策が見通せないでいる。

 「一中同表」で支持率急落

 19日に台北市内で行われた党大会。壇上の朱立倫主席(54)が洪氏を総統選候補者に提案すると、会場の約1300人から拍手が起こり、異議無く了承された。洪氏の指名に反対する一部の党代表は、欠席していたという。党執行部は直前の15日、党批判を繰り返したとして、比例区選出の立法委員(国会議員)ら5人を除名したばかり。一見、円満な党大会は、執行部が拳を振り上げて演出したものだ。

 洪氏は台湾の民主化が進み、立法院(国会)が全面改選される直前、1989年末の選挙で当選して以来のベテラン政治家。無名ではあっても場数を踏んできた経験からか、指名後の演説には余裕を感じさせた。

訪米より地方回り優先

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