昨年12月に打ち上げられた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「はやぶさ2」が3日午後7時すぎ、地球に最接近した。ハワイ上空の約3100キロを通過し、方向を変えて目的地の小惑星「りゅうぐう」に向けた新たな軌道に入った。JAXAによると、通過後のデータで、はやぶさ2の機能が正常なことが確かめられた。
「試練はこれから」
2018年夏に小惑星に到着して岩石試料を採取し、20年末に地球に戻ってきて試料が入ったカプセルを届ける計画。6年間に及ぶ旅は次のステップに移った。
ただ、はやぶさ2は1年前の打ち上げ以来、約52億キロに及ぶ全行程のわずか5分の1を飛行したにすぎない。搭載機器に影響を与える太陽表面の爆発現象「太陽フレア」への警戒も必要で、JAXAのチームは「試練はこれからだ」と気を引き締めている。