輸入業者の競争激化
世界金融危機の影響からワイン消費が低迷する米国、英国、日本などを尻目に、ワインの消費大国となった中国。しかし、巨大な消費潜在力の裏側には、未成熟な市場が抱える問題が山積しているようだ。
華僑向け通信社、中国新聞社によると、2010年、香港を含む中国のフランス産ワインの輸入量は3400万本で、3億3300万ユーロ(373億6900万円)にのぼり、世界第2位となった。1位のドイツとの差は50万本だった。
香港で08年に輸入税が廃止されると、仏産ワインの輸入量は大幅に増加。統計によると、その80%が中国で消費されている。
しかも、ワインを飲む習慣は上海や北京といった大都市から、地方都市へと拡大・浸透しつつある。
重慶晩報によれば、中国のワイン市場は、長城、王朝、張裕の国内3大メーカーが売り上げ全体の70%近くを占める。輸入品の割合は10%に過ぎないが、今年はさらなる伸びが予想されるという。