詰め直し・虚偽記載が横行 急拡大する中国ワイン市場のあきれた実態 (1/3ページ)

2011.3.1 05:00

上海市内の百貨店にずらり並ぶ長城など中国産ワインのトップブランド

上海市内の百貨店にずらり並ぶ長城など中国産ワインのトップブランド【拡大】

 輸入業者の競争激化

 世界金融危機の影響からワイン消費が低迷する米国、英国、日本などを尻目に、ワインの消費大国となった中国。しかし、巨大な消費潜在力の裏側には、未成熟な市場が抱える問題が山積しているようだ。 

 華僑向け通信社、中国新聞社によると、2010年、香港を含む中国のフランス産ワインの輸入量は3400万本で、3億3300万ユーロ(373億6900万円)にのぼり、世界第2位となった。1位のドイツとの差は50万本だった。

 香港で08年に輸入税が廃止されると、仏産ワインの輸入量は大幅に増加。統計によると、その80%が中国で消費されている。

 しかも、ワインを飲む習慣は上海や北京といった大都市から、地方都市へと拡大・浸透しつつある。

 重慶晩報によれば、中国のワイン市場は、長城、王朝、張裕の国内3大メーカーが売り上げ全体の70%近くを占める。輸入品の割合は10%に過ぎないが、今年はさらなる伸びが予想されるという。

ワインを税金が安い大型容器に入れて輸入し…