【石平のChina Watch】
中国人は今、「微博(ウェイボー)」と呼ばれる中国版ツイッターをよく使っている。インターネット大手・新浪が運営する微博サービスの登録利用者数は3億人を超え、発信件数は1日1億件に達しているという。
言論の自由がひどく制限されているこの国の国民にとって、140字のコメントが書ける微博は、自分たちの意見を発信する大変便利な手段となっている。
微博利用者の中で特に有名なのは女優の姚晨さんである。彼女へのフォロワー数は一時、1919万人に達したことがあり、姚さんは複数のメディアから、「微博女王」の愛称を贈られている。
姚さんの微博は一女優としての世界を超えて、さまざまな社会問題に広く言及しているのが特徴である。たとえば昨年7月の高速鉄道追突事件では、政府の弁護に回った専門家の見解に対し、彼女は微博を使って真っ先に反論したことがあるし、政治的腐敗の象徴として取りざたされている官僚の「公費飲食」問題を取り上げて痛烈な批判を浴びせたこともある。