日本政府が円借款で拡張を支援するモザンビークのナカラ港【拡大】
政府は3日、アフリカ南部モザンビークの港湾改修・拡張事業に円借款を供与する方針を固めた。総事業費約250億円のナカラ港が対象で、近く国際協力機構(JICA)を通じて第1弾として数十億円を供与する。
経済成長により2020年に現在の約3倍、30年に10倍増が見込まれるナカラ港の貨物需要増に対応する。同港を整備することで農産品などの輸出拠点として活用するほか、同国で進む陸上のインフラ整備との相乗効果も見込める。港湾整備が進めば、日本企業が同国で進める石炭や天然ガス開発などにも寄与しそうだ。
大型船が寄港できるようにするナカラ港改修・拡張事業は、既存設備を稼働させたまま、17年までに大型クレーンを併設したコンテナターミナルや道路を整備する。税関や出入国管理などを一元管理する国境通過手続きの迅速化も進める計画だ。この工事をめぐっては、港湾整備に強みを持つ日本のゼネコンや商社も関心を示している。