マレーシアを代表する企業に成長した格安航空会社(LCC)アジア最大手、エアアジアの勢いが止まらない。現地紙ビジネス・タイムズによると、同社の2012年の売上高は前年比10%増の50億リンギット(約1540億円)、最終利益は前年から3.4倍となる18億8000万リンギットに達した。12年10~12月期の売上高も前年同期比10%増の14億1000万リンギットで四半期ベースの過去最高を更新した。
燃料費が前年比で1%上昇した状況での好調な業績について、同社幹部はコスト削減を徹底し、搭乗料金で地域最安値を追求した結果だと分析。トニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)は「燃料費の高止まりが続き、新規参入が後を絶たない厳しい業界だが、今後も首位の座を守り抜く」と述べ、今後の経営に自信を示した。
エアアジアは現在、120機の航空機を運航しており、26年までに360機を追加する計画だ。また、これまでインドネシア、フィリピン、タイ、日本に現地法人を設立するなど、同社は海外進出にも積極的で、今年2月にはインド進出を正式に表明した。インドでは財閥系の巨大複合企業タタ・グループと合弁会社を設立する方向だ。(シンガポール支局)