観光客1000万人へ 比インフラ整備と減税

2013.3.26 07:00

 フィリピンは外国人観光客の誘致に力を注いでいる。2012年の外国人観光客は430万人で、目標の460万人には届かなかったものの前年から9%増加した。同国政府は16年に1000万人突破の目標を立てており、今年は550万人、来年は680万人を目指す。現地紙ビジネス・ワールドなどが報じた。

 同国政府は、120億ペソ(約280億円)を投じる観光地のインフラ整備に着手しているほか、今月には外国の航空会社や貨物会社に対して年間で総額25億ペソ規模の減税措置を講じると発表するなど、観光振興に尽力している。アキノ大統領は「短期的に税収減となっても、便数の増加や諸外国との連結性向上が見込める」と述べ、将来を見越した戦略的な措置だと減税の意義を強調した。

 世界経済フォーラムは13年版の「旅行・観光競争力リポート」でフィリピンの観光分野について、観光資源や価格競争力を高く評価したうえで、政府による産業育成への支援も効果をあげていると分析した。一方で課題として、インフラや情報通信設備の未整備などを指摘している。

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