カンボジアの航空市場が競争の時代に突入する。現地紙プノンペン・ポストによると、地場複合企業のロイヤル・グループは、フィリピンで最大企業グループのサンミゲルが49%を出資するフィリピン航空(PAL)と合弁会社の設立に合意し、新航空会社のカンボジア航空を立ち上げた。出資比率はロイヤルが51%、PALが49%で、今年10月の就航を目指す。
カンボジアの航空市場は、これまで国際線の乗り入れを除いて外資系航空会社の参入がなく、国内線分野はカンボジア・アンコール航空の独占市場だった。
そのため、運賃の見直しなどサービス向上はほとんど手つかずで、国内外の観光客が増加する中、国内線の年間利用者数は2008年の17万人から昨年までに15%程度減少したとみられている。
カンボジア航空の登場はこうした状況に風穴を開け、競争による運賃価格の引き下げやサービス向上を実現すると期待を集めている。