フィリピンの社会保護システムは、特に貧困層支援の点で近隣諸国に後れを取っている。アジア開発銀行(ADB)の調査で明らかになった。調査リポートによると、フィリピンの社会保護指数(SPI)は0.085で、アジア平均の0.110や東南アジア平均の0.095を下回った。現地経済紙ビジネス・ワールドが伝えた。
SPIは各国の社会保護に対する支出と内容などを考慮し、0から最高1までの数値で評価する。
今回は、アジア太平洋の35カ国における政府の社会保護プログラムに関する2009年データを対象にまとめた。アジアのトップは日本の0.416で、以下、ウズベキスタン(0.343)、モンゴル(0.206)、韓国(0.200)と続く。
こうした国々では社会保護関連の支出が国内総生産(GDP)の20~40%を占めている。これに対してフィリピンは、社会的弱者のための支出額はGDPの2.2%にとどまる。