--小泉氏は政権5年半の中で安倍氏を要職に置いて育ててきた。今のような(原発ゼロへの)舵の切り替えは安倍政権時代にあり得ると思ってよいか
「歩む方向に行ってもらいたいと期待している。それは首相がどういう考えを持っているのか。胸中を推し量るのは難しいだろう。しかし、私は、望ましい方向に首相の権力を使ってもらいたい。その同じ方向に、権力を使える状況が、こんなに恵まれた時期はないと思っているから。このピンチをチャンスに変える権力を首相は持っている。もったいない。この環境を生かさないのは。分かってほしいな、と思っている」
尖閣問題
--日中の話も出たが尖閣問題は一触即発の危険性を秘めている。もし小泉氏が政権担当者であれば、この局面をどう打開するか
「日本の考えを尖閣に対して変える必要はない。今の首相みたいに情報を持っているわけではないが、毅然(きぜん)として今までの主張を中国側に対してもはっきりと述べることが大事だ。それで(中国側が)首脳会談を拒否するのだったらば、その他の交流はできるだけ多く進めていく方向で良い」