【新興国に翔ける】世界に水をあけられた日本のビール (1/2ページ)

2014.1.21 05:00

 □スパイダー・イニシアティブ 代表・森辺一樹

 日本でテレビを見ていると、季節を問わずビール会社のCMを目にしないことはない。夏には夏の、冬には冬の、秋には秋のビールがある。各社ともに多くのブランドでビールを販売している。日本のビールは味の決め手である「キレ」「コク」「のどごし」の三拍子がそろい、世界一おいしいという人も少なくないだろう。

 しかし、ふと視野を世界に広げると日本のビール会社は存在感がやや薄い。各社ともに生産量で世界ランキング上位10社に入っていない。世界1位でバドワイザーで有名なアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)の年間生産量は3588万キロリットル。一方、国内トップのアサヒビールは世界13位で、年間生産量は212万キロリットルとアンハイザーの足元にも及ばない。国内2位のキリンビールも世界では14位、年間生産量は203万キロリットルだ。サントリーとサッポロビールに至っては、サントリーが世界37位で75万キロリットル、サッポロが40位で65万キロリットルである。

 先進国のビール消費量は年々減少しており、日本も例外ではない。一方、アジアの消費量は拡大の一途をたどり、なかでも中国のビール消費量は前年比2桁の伸びを見せている。表の通り、世界ランキングでも上位10社中3社が中国企業だ。中国は世界的にも有望な市場で、アサヒやキリンは1990年代中盤から中国に進出している。

 国別のビール生産量を見ても、世界最大のビール生産国は中国で、年間4億8990万キロリットルを誇る。2位は米国で2億2547万キロリットル、ブラジルが1億3200万キロリットルで3位、ロシアが9800万キロリットル、ドイツが9555万キロリットルで5位と続く。

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